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2020/09/29 20:57


伝統を音で伝える
島谷ケイス工房善龍 



島谷ケイス工房善龍では、仏具である鏧子(おりん)の製造を行っています。
鏧子は主に寺院や仏壇などの祈りの場にあり、仏前で手を合わせる時や経典などの読経時にリズムを整える『合図』として鳴らされます。
鏧子作りは、数多くの金槌、金床、当て金を使い分けることで真鍮板の形を手作業で変化させます。金槌で叩けば真鍮板は硬くなります。
硬くなれば焼きなまして柔らかくさせます。その作業を数十回繰り返し行い鏧子の形を作り上げていきます。
最後に一番重要な調音作業を行います。職人の耳で勘のみを頼りに行い『甲、乙、聞』の三つのうねりを調律します。
心が和み、自然と手を合わせたくなる、そんな音色を作り出す鏧子(おりん)を当社では作っております。



大小と形の異なる数多くの金槌があります。作業工程、鏧子のサイズ等、
状況に応じて使い分け真鍮板を何万回と叩いて形を変化させます。



金槌で叩いて硬くなった鏧子を、炭とコークスを合わせた炉で
真っ赤になるまで火で焼きなまし柔らかくします。



仕上げの工程として、鏧子の上部を金槌で叩き、
『甲、乙、聞』と三つの音のうねりの調律を行います。





4代目/鍛金職人 藤本 豊彦

島谷ケイス工房善龍 
933-0847 高岡市千石町1-18
電 話 0766-23-0589
ファックス 0766-23-0589
携 帯 090-7743-1208
創業:昭和2年
業種:仏具製造
従業員数:3名